『宇宙忍者ゴームズ』、全話でどんな話があったのか気になって調べに来た方も多いと思います。一度見たら忘れられない作品ですが、いざ各話の内容を確認しようとすると意外と情報がまとまっていないんですよね。私も同じところで困ったので、放送記録と原版のエピソード情報を整理しました。
最初に前提を正直に書いておきます。『宇宙忍者ゴームズ』はマーベル『ファンタスティック・フォー』を原作とした1967年のアメリカ製アニメ(日本は1969年放送)で、全19回・全20話です。ただし、日本語版の各話サブタイトルの完全な資料は現存が確認されていません。そこでこの記事では、ベースになった原版『The Fantastic Four (1967)』の全20話をもとに、各話の内容を整理します。
前提|「全話」とは原版の全20話のこと
少し補足します。本作はアメリカABCで1967年から1968年にかけて放送され、全20話が作られました。1回の放送に10分の短編を2本入れた回があるため、放送回数は19回、エピソード数は20話、という数え方になっています。
日本では1969年にNET(現在のテレビ朝日)で放送されましたが、当時の日本語版サブタイトルをすべて記録した資料は残っていません。そのため、ここからは原版の各話タイトルと内容をもとに整理していきます。日本語吹き替えで見た記憶をたどる手がかりとして使ってもらえればと思います。
全20話リスト(原版タイトル)
まず、原版『The Fantastic Four (1967)』の全20話を挙げます。カッコ内は登場する主な敵などの目安です。
- The Way It All Began(誕生秘話・悪魔博士の因縁)
- Menace of the Mole Men(モグラ怪人)
- Klaws(レッドワル)
- Diablo(ボロボロ)
- The Red Ghost(ハゲチャビーン博士)
- Invasion of the Super-Skrulls(スーパースクラル)
- Three Predictions of Dr. Doom(悪魔博士)
- Behold a Distant Star
- Prisoners of Planet X
- The Mysterious Molecule Man(アツカマシー/モレキュールマン)
- Danger in the Depths(リッパダー)
- Demon of the Deep
- Return of the Mole Man(モグラ怪人 再登場)
- It Started on Yancy Street
- Galactus(テッカーメン/ギャラクタス)
- The Micro World of Dr. Doom(悪魔博士 再登場)
- Blastaar(クモスケー)
- The Terrible Tribunal
- Rama-Tut(ラーマ国王)
- The Deadly Director

主要エピソードのあらすじと見どころ
全20話のうち、原作コミックでも人気の高い回を中心に、内容を紹介します。
すべての始まり(The Way It All Began)
ゴームズたちがどうやって超能力を得たのか、その誕生を描くオリジン回です。天才科学者のゴームズ(リード)が、親友のガンロック(ベン)、婚約者のスージー(スー)、その弟のファイヤーボーイ(ジョニー)とともに宇宙へ飛び立ち、想定外の宇宙線を浴びてそれぞれ力を得ます。あわせて、ゴームズの大学時代の同級生だったヴィクターが、実験の失敗で顔に傷を負い、その逆恨みから悪魔博士(ドクター・ドゥーム)になっていく因縁も語られます。
モグラ怪人の脅威(Menace of the Mole Men)
地下帝国の王モグラ怪人が、ゴームズたちを孤島におびき寄せ、世界の主要都市を地下に沈めようと企みます。一度は捕らえられたゴームズたちが、それぞれの力で脱出して野望を阻止する回です。
悪魔博士の3つの予言(Three Predictions of Dr. Doom)
悪魔博士がゴームズたちに3つの予言を突きつけ、スージーを人質に取って津波でロンドンを脅かします。ゴームズたちは空中要塞に乗り込み、危険な仕掛けをかいくぐって悪魔博士の計画を打ち砕きます。
スーパースクラルの侵略(Invasion of the Super-Skrulls)
変身能力を持つ宇宙人スクラルが、地球侵略の尖兵として「スーパースクラル」を送り込みます。これはゴームズたち4人全員の能力をあわせ持つ強敵で、一度は苦戦しますが、力が母星からのビームで供給されていることを見抜き、妨害して無力化します。
ボロボロ/ディアブロ(Diablo)
トランシルヴァニアの古城で、ガンロックがうっかり錬金術師ボロボロの封印を解いてしまいます。復活したボロボロはガンロックを操り世界を混乱させますが、最後はチームワークで再び封じ込めます。
ギャラクタス(Galactus)
原作でも屈指の重要エピソードです。惑星を食べる超存在ギャラクタスと、その先兵シルバーサーファーが地球に迫ります。原作では三部作にわたる長い物語ですが、このアニメでは1話に圧縮して描かれました。最後はゴームズが切り札を使い、ギャラクタスを退かせます。
なぜカルト的な人気なのか
これだけ古い作品が語り継がれているのは、日本語吹き替え版の作り込みのおかげです。演出を手がけたのは『チキチキマシン猛レース』などの高桑慎一郎さん。子どもにわかりやすくという方針で、大胆な意訳やアドリブを取り入れ、声優だけでなく個性派の役者やコメディアンを起用しました。
象徴的なのが、ガンロックを演じた関敬六さんの決め台詞「ムッシュムラムラ!」です。原作にはない口癖で、当時の子どもたちのあいだで流行語になりました。宿敵の悪魔博士を演じた南利明さんが名古屋弁でまくしたてたのも知られています。原作のシリアスなヒーローものを、日本ではコメディ寄りに振った独自のローカライズが、本作を唯一無二の存在にしました。近年はこうした吹き替えシーンがネットで再発掘され、新しい世代にも面白がられています。
なお、ゴームズには原作のネイモア(サブマリナー)が権利の都合で登場できず、代わりにリッパダー(トライトン)という別キャラに置き換えられている、といった原作との違いもあります。
全話を見る方法は?
肝心の「全話を今見られるか」ですが、公式の配信・DVDともに正規の手段はほぼありません。配信や再放送の最新状況は視聴方法の記事で、DVD・ソフト化の事情は別記事でそれぞれ詳しくまとめています。
よくある質問
Q. 全部で何話ありますか?
全19回・全20話です。1回の放送に10分の短編を2本入れた回があるため、放送回数と話数の数が少しずれています。
Q. 日本語版の各話サブタイトルは分かりますか?
日本語版サブタイトルを完全に記録した資料は現存が確認されていません。そのため、内容を追うときは原版の各話タイトルが手がかりになります。
Q. 全話を今見られますか?
2026年時点では、正規の配信やDVDでの視聴はほぼできません。最新の視聴状況は視聴方法の記事を参照してください。
Q. どんな敵が登場しますか?
モグラ怪人、悪魔博士(ドクター・ドゥーム)、スーパースクラル、ボロボロ、ギャラクタスなど、原作でおなじみのヴィランが登場します。
Q. 原作コミックと違うところはありますか?
ギャラクタスの三部作が1話に圧縮されていたり、権利の都合でネイモアがリッパダーという別キャラに差し替えられていたりと、アニメ化にあたっての調整がいくつかあります。
まとめ
『宇宙忍者ゴームズ』の全話について、ポイントはこうです。
- 原作はマーベル『ファンタスティック・フォー』、原版は全19回・全20話(1969年に日本で放送)
- 日本語版の各話サブタイトル完全版は資料が現存せず、原版のタイトルが手がかりになる
- 誕生秘話、モグラ怪人、悪魔博士、スーパースクラル、ギャラクタスなど、原作の人気エピソードがそろう
- 高桑慎一郎さんの演出と、関敬六さんの「ムッシュムラムラ」など、コメディ寄りの吹き替えがカルト人気の源
- 全話の視聴は正規の手段がほぼなく、最新状況は視聴方法の記事を参照
シリアスなヒーローものが、日本では笑いの効いた別の魅力を持つ作品になりました。各話の流れを知ったうえで、いつか吹き替え版が復活して見返せる日が来るといいですね。


