かつてジャニーズJr.内の人気ユニット「宇宙Six」の中心メンバーとして、その圧倒的なダンススキルと天真爛漫な明るいキャラクターで多くのファンを魅了した山本亮太さん。2020年に訪れた突然のグループ解散と事務所退所という衝撃的なニュースは、エンターテイメント業界に大きな波紋を広げました。
あれから数年。ファンの前から姿を消してしまうのではないかという懸念をよそに、彼は不死鳥のごとくステージへと舞い戻ってきました。山本亮太さんの「現在」は、アイドル時代とはまた異なる、表現者としての深みを増した充実の時間を過ごしているようです。
本記事では、山本亮太さんの現在の活動状況を詳細にレポートするとともに、そこに至るまでの激動の経緯、そして彼がなぜこれほどまでにステージに立ち続けることができるのか、その理由を公開情報を基に深掘りし、徹底解説していきます。
宇宙Six解散と山本亮太の「現在」に至る経緯
山本亮太さんの現在の活動を語る上で、彼が青春のすべてを捧げたと言っても過言ではない「宇宙Six」時代、そしてその終わりについて触れないわけにはいきません。それは単なる過去の経歴ではなく、現在の彼のパフォーマンスの根幹を成す重要なルーツだからです。
宇宙Six時代の活躍と「職人」としての評価
山本亮太さんは、長年にわたりジャニーズJr.として活動し、数え切れないほどのステージ経験を積んできました。彼が所属していた「宇宙Six」は、2016年11月に結成された実力派ユニットです。メンバーは山本亮太さん、江田剛さん、松本幸大さん、原嘉孝さん、そして後に国民的アイドルグループSnow Manとしてデビューする目黒蓮さん、ソロとして活動する林翔太さん(後に脱退)という、個性の強い実力者たちで構成されていました。
彼らの最大の武器は、一糸乱れぬダンスパフォーマンスとアクロバットでした。特に、国民的グループ「嵐」のコンサートツアーにおけるバックダンサーとしての活躍は、ファンの間で伝説となっています。単に後ろで踊るだけでなく、嵐のメンバーからの信頼も厚く、演出の一部を担うほどの重要なポジションを任されていました。ドームクラスの巨大な会場で、数万人の観客を前にパフォーマンスを続けるプレッシャーの中で培われた度胸とスキルは、山本亮太さんを「ダンス職人」として成長させました。
また、『Endless SHOCK』や『滝沢歌舞伎』といった、日本一チケットが取れないと言われる舞台作品にも常連として出演。堂本光一さんや滝沢秀明さんといった、妥協を許さない座長のもとで鍛え上げられた「ショーマンシップ」は、現在の彼の活動においても大きな財産となっています。山本亮太さんは、小柄な体格を感じさせないダイナミックな動きと、愛くるしい笑顔のギャップで、グループを牽引するムードメーカー的存在でした。
2020年の転機:契約解除とグループ解散の衝撃
順調にキャリアを積み重ね、デビュー組にも引けを取らない人気を誇っていた山本亮太さんですが、2020年10月、そのキャリアを根底から揺るがす事態が発生します。
複数の週刊誌や報道機関により、山本亮太さんが闇スロット店での賭博行為に関与していた疑いが報じられたのです。ジャニーズ事務所(当時)は直ちに事実確認を行い、山本さん自身も事実を認めました。事務所側はこれを「法に触れる重大な契約違反行為」と判断し、2020年10月1日付で専属契約を解除することを発表しました。
このニュースがもたらした衝撃は計り知れませんでした。長年応援してきたファンにとっては、信じがたい出来事であり、悲しみと失望が広がりました。そして、その影響は彼個人にとどまりませんでした。中心メンバーの不祥事による脱退は、グループの存続に関わる致命的な打撃となります。残されたメンバーと事務所による協議の結果、契約解除からわずか3日後の2020年10月4日、宇宙Sixの「解散」が正式に発表されました。
「連帯責任」という言葉では片付けられないほど、あまりにもあっけない幕切れ。志半ばでグループが消滅してしまったことに対し、山本さん自身も深い後悔と責任を感じていたことは想像に難くありません。
契約解除直後の再始動:異例のスピード復帰
通常、こうした不祥事による契約解除を経たタレントは、長い謹慎期間を設けるか、そのまま芸能界を引退するケースが少なくありません。しかし、山本亮太さんの動きは異例とも言える早さでした。
報道によると、契約解除となった翌月の2020年11月には、すでに新たな環境での活動模索を始めていたとされています。このスピード復帰には賛否両論がありましたが、「ダンスしかない」「ステージで償いたい」という、彼の表現に対する執念に近い思いがあったのかもしれません。また、厳しい状況下でも彼を見捨てずに支えた関係者や、批判を受けながらも「山本亮太のダンスが見たい」と声を上げ続けたコアなファンの存在が、彼の背中を強く押したのでしょう。
「えだりょ」としての活動:絆の再生
再始動後、ファンにとって最も救いとなったニュースは、かつての盟友との再会でした。2021年7月、宇宙Sixで苦楽を共にした元メンバー・江田剛さんとタッグを組み、『えだりょ』としての活動を開始したのです。
江田剛さんもまた、ジャニーズ事務所を退所し、新たな道を歩み始めた一人でした。グループ解散という辛い経験を共有する二人が、再び同じステージに立ち、阿吽の呼吸でパフォーマンスを披露する姿は、ファンの涙を誘いました。「Re☆StarT」と題された1stコンサートは、単なるライブ以上に、二人の「再生」と「友情」を象徴するドキュメンタリーのような感動を与えました。この活動は、山本亮太さんが過去を乗り越え、前を向いて歩き出したことを証明する大きなターニングポイントとなりました。
山本亮太の現在の多岐にわたる活動
ジャニーズ事務所という巨大な後ろ盾を失った後も、山本亮太さんの活動ペースが落ちることはありませんでした。むしろ、制約がなくなったことで、より自由で、より彼らしい表現を追求しているように見えます。現在は、舞台俳優、ダンサー、演出家と、多岐にわたる顔を持ち、精力的にキャリアを築いています。
主軸となる舞台での活躍:実力派俳優としての地位
現在の山本亮太さんの活動において、最も大きなウェイトを占めているのが「舞台」です。映像作品とは異なり、編集の効かない「生」の演技力が求められる舞台は、Jr.時代から鍛え上げられた彼にとって最も輝ける場所と言えます。
近年の主な出演作品と評価
特筆すべきは、2024年3月に上演された舞台『遠き日の落球 2024』での主演抜擢です。この作品で彼は、過去のトラウマを抱える元高校球児という、繊細な心理描写が求められる役どころに挑戦しました。約3年半ぶりの主演舞台ということで大きなプレッシャーがあったはずですが、持ち前の集中力で見事に演じきり、俳優としてのブランクを感じさせない熱演を見せました。観劇したファンや演劇関係者からは、「アイドルの顔ではなく、役者の顔になっていた」と高く評価されました。
また、ジャンルの幅広さも現在の彼の特徴です。
- スポ根ドラマ: 実業団バドミントン選手を描いたアニメ原作の舞台『リーマンズクラブ』(2024年8月・9月)では、アスリートとしての身体能力の高さと、チームワークの重要性を体現しました。
- ミステリー・サスペンス: 剛力彩芽さんが主演を務める『死は、ど真ん中に転げ落ちて』(2024年12月・2025年3月)のようなシリアスな作品にもキャスティングされており、演技の引き出しの多さを見せつけています。
- 2.5次元・歌劇: 2025年10月に予定されている、人気ボーカロイド楽曲を原案とした歌劇「千本桜~令和間引刻~」への出演は、彼のキャリアに新たなファン層を取り込む挑戦となるでしょう。
これらのコンスタントなオファーは、彼が「元アイドル」という肩書きだけではなく、「客を呼べる実力派俳優」として業界内で信頼を勝ち取っている証拠と言えます。
演出・主演も手掛ける才能:クリエイターへの進化
山本亮太さんの進化は、演じるだけにとどまりません。2023年に上演された『THE WORLD~2023~』では、主演を務めるだけでなく、構成・演出も担当しました。
この作品は、”和・洋・ダンス”を融合させた新感覚のエンターテイメントショーであり、彼が長年温めてきたアイデアが詰め込まれていました。照明のタイミング、曲のつなぎ、衣装の選定に至るまで、自身の美学を反映させたステージ作りは、彼が単なるプレイヤーから「クリエイター」へと脱皮しつつあることを示しています。「自分が一番かっこよく見える魅せ方」を知り尽くしている彼だからこそ作れる世界観は、ファンにとってたまらない魅力となっています。
ダンスイベント・ツアーの開催:原点回帰
「山本亮太といえばダンス」。この方程式は今も変わりません。芝居の仕事が増えても、彼は自身の原点であるダンスへの情熱を持ち続けています。
2022年には、自身初となる全国ダンスツアー『Ryota yamamoto DANCE Tour 1st trY』を敢行。全国10ヶ所を回るこのツアーは、歌やMCよりも「身体表現」に特化した内容で、彼のダンサーとしてのプライドが感じられるものでした。 また、同年8月には『KANSAI COLLECTION 2022(関コレ)』という大規模なファッションイベントのステージにも登場。数万人の観客の前で、ランウェイを使ったダイナミックなパフォーマンスを披露し、アイドルファン以外の層にもその存在感をアピールしました。
そして、2025年11月14日には、36歳の誕生日を祝うイベント『RyoRyo36祭‼︎ハピバもDANCE! DANCE! DANCE!!』の開催が決定しています。タイトルに「DANCE」が3回も繰り返されていることからも分かる通り、年齢を重ねても衰えることのないキレのある動きで、会場を沸かせてくれることでしょう。
ファンとの交流:SNS時代の新しい距離感
大手事務所時代には難しかった「ファンとの近い距離感」も、現在の山本亮太さんの魅力の一つです。彼はSNSを駆使して日常を発信するだけでなく、ファンミーティングや撮影会、オンラインイベントなどを積極的に開催しています。
「支えてくれたファンに直接お礼を言いたい」という姿勢が強く感じられ、こうした地道な活動が、強固なファンコミュニティの維持に繋がっています。2025年11月時点でも、誕生日イベントに加えて複数の交流イベントが企画されており、ファンと共に歩んでいくというスタンスは今後も変わらないでしょう。
まとめ:宇宙Six 山本亮太の現在と今後の動向
宇宙Six 山本亮太の現在についてのまとめ
今回は、元宇宙Sixのメンバーであり、現在は舞台俳優・ダンサーとして活躍する山本亮太さんの現在について詳細にお伝えしました。以下に、本記事のポイントを要約します。
- 輝かしい過去: ジャニーズJr.内ユニット「宇宙Six」の中心メンバーとして、嵐のバックダンサーなどで活躍。高いダンススキルで「職人」と称された。
- 激動の転機: 2020年10月、賭博行為の報道により契約解除。これに伴い宇宙Sixも解散するという大きな挫折を経験した。
- 不屈の復活: 契約解除の翌月から再始動に向けて動き出し、2021年には元メンバー江田剛と「えだりょ」を結成。ファンとの絆を取り戻した。
- 俳優としての開花: 2024年の『遠き日の落球 2024』主演をはじめ、スポ根、ミステリー、歌劇など幅広いジャンルの舞台に出演し、実力派俳優としての地位を確立している。
- クリエイターの顔: 主演だけでなく演出も手掛けるなど、ステージ制作の側面にまで才能を広げている。
- ダンスへの情熱: 全国ダンスツアーや関コレ出演など、自身の最大の武器であるダンスパフォーマンスを精力的に披露し続けている。
- 未来への展望: 2025年以降も多数の舞台出演やイベントが決まっており、30代後半を迎えてさらに脂の乗ったパフォーマンスが期待される。
一度は表舞台から姿を消す危機に瀕した山本亮太さん。しかし、彼は「ダンスが好き」「表現したい」という純粋かつ強靭な意志で、その逆境を跳ね返しました。 過去の過ちは消えることはありませんが、それを背負いながらも真摯にステージに向き合う現在の彼の姿は、多くの人々に勇気を与えています。アイドルという枠組みを超え、一人の表現者として成熟していく山本亮太さんの「第2章」は、まだ始まったばかりです。今後のさらなる飛躍に、引き続き注目していきましょう。

