宇宙で一番大きい惑星ランキング?知られざる巨大惑星の世界を幅広く調査!

私たちが住む地球を含む太陽系、そしてその外に広がる広大な宇宙。夜空を見上げれば無数の星々が輝いていますが、その星々の周りにも、太陽系と同じように「惑星」が存在することが次々と明らかになっています。これらは「系外惑星」と呼ばれ、その発見数は1990年代から飛躍的に増加し、現在では5000個を超える系外惑星が確認されています。

これらの系外惑星の中には、地球や木星とは比べ物にならないほど巨大なものや、奇妙な特徴を持つものが数多く存在します。では、「宇宙で一番大きい惑星」とは一体どのようなものなのでしょうか?

惑星の「大きさ」には、その体積を示す「半径」と、その重さを示す「質量」という2つの主要な指標があります。半径が大きければ体積も大きいと言えますが、必ずしも質量が大きいとは限りません。例えば、高温で膨張したガス惑星は、半径は非常に大きいものの、密度が低く質量はそれほどでもないケースがあります。

この記事では、「宇宙で一番大きい惑星」というテーマに焦点を当て、半径や質量に基づいた巨大惑星のランキング、それらをどのようにして発見するのかという観測技術、さらには惑星と恒星の中間に位置する天体「褐色矮星」や、恒星そのものの大きさとの比較まで、幅広く調査し、宇宙の多様性と奥深さに迫ります。


宇宙で一番大きい惑星ランキングトップ10!驚愕のサイズ比較

「宇宙で一番大きい惑星」を探る旅は、まず「大きさ」をどのように定義するかから始まります。一般的に、惑星の大きさは「半径」と「質量」の2つの側面から語られます。ここでは、それぞれの指標で最大級とされる惑星たちを紹介し、私たちが知る太陽系の惑星と比較してみましょう。

惑星の「大きさ」の定義とは?半径と質量の違い

惑星の「大きさ」を議論する際、最も直感的なのは「半径」(あるいは直径)でしょう。半径が大きければ、その惑星の体積が大きいことを意味します。しかし、特に木星のようなガス惑星の場合、「表面」をどこにするかという問題が生じます。地球のような岩石惑星と異なり、ガス惑星には明確な固体の表面が存在しません。大気が徐々に濃くなり、やがて高圧の液体や金属状態になっていくと考えられています。

そのため、ガス惑星の半径は、多くの場合、特定の圧力レベル(例えば1バール、地球の海面気圧に相当)での高度や、天文学的な観測で「不透明」に見え始める高度(光学的深さが特定の値になる高度)をもって定義されます。

一方、「質量」は、その天体がどれだけの物質を含んでいるかを示す量であり、天体の重力や形成過程を理解する上で非常に重要です。

注目すべきは、半径と質量が必ずしも比例しない点です。特に「ホットジュピター」と呼ばれるタイプの系外惑星は、主星(中心の恒星)に非常に近い軌道を公転しています。そのため、主星から受ける強烈な熱エネルギーによって大気が加熱され、大きく膨張していると考えられています。こうした惑星は、半径は木星の1.5倍から2倍にも達する一方で、質量は木星と同程度か、むしろ小さい場合さえあります。つまり、非常に密度が低い(スカスカな)惑星となっているのです。

観測史上最大級の惑星たち:半径編

では、現在知られている系外惑星の中で、半径が最も大きいとされるのはどのような惑星でしょうか。ランキング上位の顔ぶれは、新しい観測結果によって時折入れ替わりますが、以下に代表的な巨大半径を持つ惑星を挙げます。

  • WASP-17b: 2009年に発見されたこの惑星は、長らく「観測史上、半径が最も大きい惑星」の一つとして知られてきました。その半径は木星の約1.99倍と推定されています。驚くべきは、その質量が木星の約半分(約0.49木星質量)しかないことです。これにより計算される密度は、水の10分の1以下と非常に低く、まるで発泡スチロールのように膨張した惑星です。主星に近く高温であることに加え、軌道が主星の自転と逆向き(逆行軌道)であることなど、その形成過程には謎が多く残されています。
  • HD 100546 b: この天体は、非常に若い恒星 HD 100546 の周りで発見され、その半径は木星の約6.9倍にも達すると推定されたことがあり、大きな注目を集めました。もしこれが事実なら、他のどの惑星よりも圧倒的に巨大です。しかし、この天体はまだ形成途中(原始惑星)である可能性や、惑星本体ではなく、惑星の周りに広がるガスや塵の円盤(周惑星円盤)を観測している可能性も指摘されています。その正体については現在も議論が続いています。
  • GQ Lupi b: 2005年に直接撮像によって発見された天体で、主星から遠く離れた軌道にあります。その質量や半径の推定には幅があり、木星の数倍から数十倍の質量を持つとされ、惑星なのか、あるいは次に述べる褐色矮星なのか、分類が難しい天体の一つです。半径も木星の数倍程度と見積もられることがあります。

これら以外にも、ケプラー宇宙望遠鏡やTESS(テス)といった探査衛星の観測により、木星の1.5倍を超える半径を持つ惑星は数多く発見されています。その多くは、主星に非常に近い軌道を持つホットジュピターです。

観測史上最大級の惑星たち:質量編

次に、質量の観点から「宇宙で一番大きい惑星」を見てみましょう。ここで重要になるのが、「惑星」と「褐色矮星」の境界線です。

一般的に、天文学の世界では、木星質量の約13倍というのが一つの目安とされています。これは、その質量を超えると天体の中心部で「重水素」の核融合が始まり、自分自身でエネルギーを生み出すことができるようになると考えられているためです。重水素の核融合を起こせる天体を「褐色矮星」(後述)、起こせない天体を「惑星」と分類する考え方です。

この定義に基づくと、惑星の質量の上限は木星の約13倍ということになります。しかし、実際にはこの境界は曖昧であり、形成過程(恒星の周りの円盤から生まれたか、ガス雲が直接収縮して生まれたか)も考慮すべきという議論があります。

ここでは、惑星として分類される(あるいはその可能性がある)天体の中で、質量が特に大きいものを紹介します。

  • DENIS-P J082303.1-491201 b: この天体は、主星(褐色矮星)の周りを公転しており、その質量は木星の約28.5倍と推定されています。これは明らかに13木星質量を超えており、多くの分類では褐色矮星とされますが、連星系の一員として惑星のように扱われる文脈もあります。
  • HR 2562 b: 2016年に直接撮像で発見された天体で、質量は木星の約30倍と推定されています。これも褐色矮星の質量域ですが、主星の周りを比較的安定した軌道で公転していることから、惑星として研究されています。
  • カッパ・アンドロメダ座b (κ And b): 質量が木星の13倍程度か、それ以上(最大50倍程度)と見積もられており、惑星と褐色矮星の境界に位置する天体として注目されています。

このように、質量の大きい天体は、惑星としての定義そのものが揺らぐ境界領域に存在しています。これらの天体は「スーパー・ジュピター」や「褐色矮星コンパニオン」などと呼ばれることもあります。

太陽系の惑星ランキングと宇宙の巨大惑星との比較

私たちに馴染み深い太陽系の惑星たちと、これまでに紹介した系外惑星の大きさを比較してみましょう。

太陽系惑星の半径ランキング(大きい順)

  1. 木星 (半径 約69,911 km)
  2. 土星 (半径 約58,232 km)
  3. 天王星 (半径 約25,362 km)
  4. 海王星 (半径 約24,622 km)
  5. 地球 (半径 約6,371 km)
  6. 金星 (半径 約6,052 km)
  7. 火星 (半径 約3,390 km)
  8. 水星 (半径 約2,440 km)

太陽系惑星の質量ランキング(大きい順)

  1. 木星 (質量 約1.90 x 10^27 kg)
  2. 土星 (木星質量の約30%)
  3. 海王星 (木星質量の約5.4%)
  4. 天王星 (木星質量の約4.6%)
  5. 地球 (木星質量の約0.3%)
  6. 金星 (木星質量の約0.26%)
  7. 火星 (木星質量の約0.03%)
  8. 水星 (木星質量の約0.017%)

ご覧の通り、太陽系では木星が半径・質量ともに圧倒的に最大です。しかし、系外惑星の世界に目を向けると、WASP-17bのように半径が木星の約2倍にも達する惑星や、HR 2562 bのように質量が木星の約30倍にもなる天体が存在します。

私たちの太陽系の「王者」である木星でさえ、宇宙全体で見れば、その大きさを遥かに凌駕する天体が数多く存在していることがわかります。


宇宙で一番大きい惑星はどのようにして見つかる?観測技術と探査方法

木星の何倍もの大きさを持つ「宇宙で一番大きい惑星」たちは、地球から何光年も離れた場所にあります。その姿を直接見ることは非常に難しく、天文学者たちは様々な間接的な手法を駆使して、その存在と特徴を明らかにしています。ここでは、系外惑星探査の主な手法を紹介します。

系外惑星探査の主な手法:トランジット法

現在、最も多くの系外惑星を発見しているのが「トランジット法」です。これは、惑星がその主星(中心にある恒星)の手前を横切る(これを「トランジット」と呼びます)際に、主星の光がわずかに暗くなる現象を捉える方法です。

恒星の明るさを継続的に精密観測し、その光度曲線(明るさの変化を示すグラフ)に周期的な「くぼみ」が見つかれば、それは惑星が恒星の前を通過した証拠となります。

この手法の利点は以下の通りです。

  • 惑星の半径がわかる: 光が暗くなる度合い(減光率)は、恒星の断面積に対して惑星の断面積がどれくらいの割合を占めるかで決まります。恒星の大きさが分かっていれば、惑星の半径をかなり正確に見積もることができます。半径が大きな惑星ほど、恒星を隠す面積が大きくなるため、減光率も大きくなり、発見しやすくなります。
  • 公転周期がわかる: トランジットが起こる間隔を測定することで、惑星の公転周期、ひいては主星からの平均的な距離(軌道長半径)を知ることができます。
  • 多数の惑星を一度に探査できる: 広い視野を持つ望遠鏡で、多数の恒星の明るさを同時に監視することで、効率よく惑星を探査できます。

NASAのケプラー宇宙望遠鏡や、その後継機であるTESS(テス)は、このトランジット法を用いて数千個もの系外惑星(および惑星候補)を発見し、「宇宙で一番大きい惑星」の候補となるような巨大惑星の発見にも大きく貢献しました。WASP-17bのような巨大な半径を持つ惑星も、多くはこの手法で発見されています。

系外惑星探査の主な手法:視線速度法(ドップラー法)

トランジット法と並んで、系外惑星探査の歴史において重要な役割を果たしてきたのが「視線速度法(ドップラー法)」です。

惑星は恒星の周りを公転していますが、厳密には、惑星と恒星は両者の共通重心の周りを互いに公転しています。恒星の方が圧倒的に質量が大きいため、恒星の動きは非常にわずかですが、惑星の重力によって、恒星もわずかに「ふらつく」ことになります。

この恒星のふらつきを、地球から見た視線方向(近づいたり遠ざかったりする動き)の速度変化として捉えるのが視線速度法です。恒星が地球に近づいてくる時は、その光の波長が短くなり(青方偏移)、遠ざかる時は波長が長くなります(赤方偏移)。これは、救急車が近づく時と遠ざかる時でサイレンの音程が変わって聞こえる「ドップラー効果」と同じ原理です。

恒星の光を非常に高い精度で分光観測し、スペクトル(光の波長ごとの強さ)のわずかなズレを測定することで、恒星の視線速度の変化を検出します。この変化が周期的に起きていれば、それは惑星が周りを公転している証拠となります。

この手法の利点は以下の通りです。

  • 惑星の質量がわかる: 恒星のふらつきの度合い(視線速度の変化の振幅)は、惑星の質量が大きいほど、また惑星が恒星に近いほど大きくなります。これにより、惑星の質量(正確には「下限質量」$m \sin i$)を推定することができます。$i$は軌道傾斜角(公転面が視線方向に対してどれだけ傾いているか)であり、通常は不明なため、質量は最低でもこの値、という意味になります。
  • 軌道の形がわかる: 視線速度の変化のパターンを詳しく分析することで、惑星の軌道が円軌道なのか、あるいは楕円軌道なのか(軌道離心率)も知ることができます。

トランジット法と視線速度法を組み合わせることで、同じ惑星の「半径」と「質量」の両方を知ることができます。これにより、惑星の「密度」(質量 ÷ 体積)を計算することが可能となり、その惑星が岩石でできているのか、ガスでできているのか、あるいはWASP-17bのように異常に膨張しているのか、といった内部構造や状態を推測する上で非常に強力な情報となります。

その他の探査方法:直接撮像法と重力マイクロレンズ法

上記2つの手法が間接的な証拠(恒星の変化)を捉えるのに対し、惑星そのものを直接捉えようとする試みもあります。

  • 直接撮像法: 恒星は惑星に比べて桁違いに明るいため、惑星の光は恒星の眩しい光にかき消されてしまいます。そこで、「コロナグラフ」と呼ばれる装置などで主星の光を巧みに遮蔽し、そのすぐそばにある惑星からの微弱な光を直接撮影する技術が開発されています。この方法は、主星から比較的遠く離れた軌道にあり、かつ、形成から間もなくて自身がまだ熱を放っている若い(=明るい)巨大ガス惑星の発見に適しています。HR 2562 bやGQ Lupi bなどは、この方法で発見されました。
  • 重力マイクロレンズ法: アインシュタインの一般相対性理論が予測する現象を利用した方法です。遠くにある恒星(背景星)の手前を、別の恒星(レンズ星)が偶然通過すると、レンズ星の重力によって時空が歪められ、レンズのような効果で背景星の光が集められ、一時的に明るく見える現象(重力レンズ効果)が起こります。もし、このレンズ星が惑星を持っていた場合、惑星の小さな重力によっても追加の増光パターンが観測されることがあります。この手法は、主星から遠く離れた惑星や、さらには主星を持たない「浮遊惑星」を検出できる可能性があるというユニークな特徴を持っています。

これらの多様な観測技術が互いに補い合いながら、宇宙に存在する様々な惑星、特に「宇宙で一番大きい惑星」候補たちの姿を明らかにしつつあるのです。


宇宙で一番大きい惑星ランキングを超える存在?褐色矮星と恒星の世界

これまで「宇宙で一番大きい惑星」について見てきましたが、宇宙には惑星よりもさらに大きく、しかし恒星と呼ぶには小さい、中間的な天体が存在します。また、惑星が周回する「恒星」自体にも、想像を絶する大きさのものが存在します。ここでは、惑星ランキングの「上」に位置する天体たちに目を向けてみましょう。

惑星と褐色矮星の境界線

「宇宙で一番大きい惑星ランキング」を考える上で、避けて通れないのが「惑星とは何か?」という定義の問題です。特に、質量の「上限」については、天文学者の間でも長年議論が続いてきました。

2006年に国際天文学連合(IAU)は、太陽系内の天体について「惑星」の定義(太陽の周りを公転する、十分な質量を持ち自己重力でほぼ球形を保つ、軌道上から他の天体を排除している)を採択しました。しかし、系外惑星については、この定義をそのまま適用するのが難しい場合があります。

系外惑星に関しては、IAUの作業部会が2003年(2018年に一部更新)に見解を示しており、その中で質量が重水素の核融合を起こせる限界(理論的に木星質量の約13倍)を下回る天体を惑星と呼ぶ、という目安が示されました。質量がこの限界を超え、恒星(水素の核融合を起こせる、約80木星質量)に満たない天体を「褐色矮星」と呼ぶ、という分類です。

しかし、この「13木星質量」という境界は絶対的なものではありません。天体の形成過程も重要だと考えられています。つまり、恒星の周りの原始惑星系円盤の中でガスや塵が集まってできた(惑星的な成り立ち)のであれば、たとえ質量が13木星質量を超えても惑星と呼ぶべきではないか、という意見です。逆に、恒星と同じようにガス雲が直接収縮して単独で(あるいは連星として)生まれた(恒星的な成り立ち)のであれば、質量が13木星質量を下回っていても褐色矮星(あるいは準褐色矮星)と呼ぶべきだ、という考え方もあります。

先ほど紹介したHR 2562 b(約30木星質量)のように、質量は褐色矮星の領域にあるものの、恒星の周りを惑星のように公転している天体もあり、分類は非常に曖昧です。

褐色矮星とは?「失敗した恒星」の素顔

褐色矮星(Brown Dwarf)は、その質量が木星の約13倍から約80倍(太陽質量の約0.08倍)の範囲にある天体とされています。

この天体の最大の特徴は、質量が中途半端であるために、恒星のように中心部で安定した水素の核融合を持続させることができない点です。質量が軽すぎるため、中心部の温度と圧力が水素核融合の「着火点」に達しないのです。

ただし、13木星質量を超える天体は、より低温で反応が起こる「重水素」の核融合を起こすことはできます。しかし、重水素は宇宙に存在する量が少ないため、この核融合は天体の進化の初期段階で比較的短期間(数百万年~数千万年)で終了してしまいます。

核融合という安定したエネルギー源を持たないため、褐色矮星は、自身が形成された時に持っていた熱(重力収縮によって解放されたエネルギー)によってかすかに光るものの、時間とともに冷えて暗くなっていく運命にあります。そのため、「失敗した恒星(Failed Star)」とも呼ばれます。

興味深いことに、褐色矮星の半径は、その質量によらず、木星の半径とあまり変わりません(木星の0.7倍~1.4倍程度)。質量が大きくなると、自身の強い重力によって内部が強く圧縮される(縮退と呼ばれる状態)ため、質量が増えても半径はほとんど大きくならないのです。この点において、半径だけで見れば、褐色矮星はWASP-17bのような膨張した巨大惑星よりも小さいことさえあります。

恒星の世界:太陽から超巨大な恒星まで

褐色矮星の上限、すなわち木星質量の約80倍(太陽質量の約0.08倍)を超える質量を持つ天体は、中心部で安定した水素核融合を開始し、自ら光り輝く「恒星」となります。私たちの太陽も、この恒星の一つです。

恒星にも、その質量や進化の段階によって、様々な大きさのものが存在します。

太陽の半径(約70万km)は、木星の約10倍、地球の約109倍です。しかし、宇宙には太陽すら小さく見えるほどの巨大な恒星が存在します。

特に、恒星がその寿命の終末期に近づくと、中心核での核融合が変化し、外層が大きく膨張して「赤色巨星」や「赤色超巨星」と呼ばれる状態になります。

観測史上、半径が最も大きいとされる恒星の候補としては、以下のようなものがあります。

  • UY Scuti(たて座UY星): 赤色超巨星であり、その半径は太陽の約1700倍と推定されています。もしこの恒星を太陽系の中心に置いたとすると、その表面は木星の軌道を飲み込み、土星の軌道に迫るほどの大きさになります。
  • Stephenson 2-18: これも赤色超巨星で、近年の観測では太陽の約2150倍もの半径を持つ可能性が示唆されており、現在のところ観測史上最大の恒星候補とされています。その大きさは、太陽系の土星軌道を遥かに超える規模です。

これらの超巨大な恒星の半径は、木星の半径の実に1万倍以上にも達します。WASP-17bのような「宇宙で一番大きい惑星」が木星の約2倍の半径であることを考えると、恒星の世界のスケールがいかに桁外れであるかが分かります。ただし、これらの超巨星は、外層が非常に希薄に膨張しているため、質量自体は太陽の数十倍程度であり、半径ほど極端に重いわけではありません。

このように、宇宙には惑星、褐色矮星、恒星と、その大きさと質量において連続的でありながらも、それぞれが異なる物理的性質を持つ多様な天体が存在しているのです。


宇宙で一番大きい惑星ランキングに関する調査のまとめ

宇宙で一番大きい惑星とその周辺天体についてのまとめ

今回は宇宙で一番大きい惑星ランキングとその周辺の天体についてお伝えしました。以下に、今回の内容を要約します。

  • 惑星の大きさは主に半径と質量で測られる
  • 半径と質量は必ずしも比例しない
  • ホットジュピターは主星に近く高温で膨張した惑星
  • 半径が最大級の惑星としてWASP-17bなどが知られる
  • WASP-17bは木星の約2倍の半径だが質量は半分程度
  • 質量が最大級の惑星は褐色矮星との境界に近い
  • 惑星と褐色矮星の境界は約13木星質量とされる
  • 重水素の核融合が可能かが境界の目安
  • 太陽系で最大の惑星は木星である
  • 系外惑星の探査法にはトランジット法や視線速度法がある
  • トランジット法は惑星の半径を測定する手法
  • 視線速度法は惑星の質量(下限質量)を測定する手法
  • 直接撮像法は惑星の光を直接捉える
  • 褐色矮星は「失敗した恒星」とも呼ばれる
  • 恒星には太陽の2000倍以上の半径を持つものも存在する

今回の調査では、宇宙で一番大きい惑星を半径と質量の両面から探りました。その結果、私たちの太陽系の常識をはるかに超える巨大な惑星や、惑星と恒星の中間的な天体が存在することが分かりました。観測技術の進歩により、これからも驚くべき天体が次々と発見されることでしょう。

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